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戦う日本人企業家のための
勇気百倍・元気の出るWEBLOG
2010/10 初掲載
面子問題が微妙になってくるのは、中国人とある程度親しいつき合いになってきたとき、あるいは個人的なつき合いの場合です。
代表例といえば、冠婚葬祭・出産祝い等ですが、面子を潰さない=単純に高額にすることとは違います。たとえば、相手の身内よりも高額にすることが必ずしもいいとは限りません。面子を潰さないこととは、結局、まずは相手の身内や世間に対する恥とならないよう配慮すること、そして、相手にとって具合のいいところ、ちょうどいいところを、相手の立場や気持ちに立って想像し、探っていくという作業です。
とはいっても、日本人にはなかなかわからないのが中国人の面子です。ですから、知ったふりをして、あるいは、わからないままに行動して相手の面子を潰すよりは、素直に尋ねて、結果として相手の面子を保ってあげるほうがスマートですし、それは決して失礼にはあたりません。
なぜなら、この場合の中国人の面子は自分自身に対するものではなく、自分以外の身内や他人に対するものですから、あなたと相手とのあいだに予めやり取りがあっても、彼・彼女は、それを知らない自分以外の誰かに対して恥をかくことはないからです。
「中国ビジネスマナー入門」シリーズ 完