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中国ビジネスマナー入門 2010 その37 贈り物には値札をつけて May 18, 2017 (Thu)

2010/10 初掲載

ほぼ身内?の中国人一家に赤ちゃんが生まれたときのこと。「これは下の妹がくれたんだよ」と小さな箱に入った24金のアクセサリー(中国では、金といえば、やたら黄色くキンキラした24金です)を見せられ、ぎょっとしました。箱の真ん中に、しっかりと値札がついていたからです。値札は、つけて贈るのが常識だそうです。贈るほうも値段を強調したいのでしょう。

「ほら、うちの赤ん坊に3000元もお祝いしてくれたんだよ」彼は誇らしげにその値札を見せます。そして、ベビーカーは誰それからとか、誰がなにをくれたとか、親戚縁者からの出産祝いについて逐一解説してくれます。

日本人的感覚では顰蹙を買うに違いない彼のこの行為。でも、彼に悪気はありません。単にうれしくて話したいだけなのです。みんなの自分に対する尊重の度合いを。中国人的には、尊重は「心」だけでは足りません。常に「お金」や「モノ」、「行為」とセットなのです。

けれども、もう少し遠い関係でしたら、彼もこんなふうに自慢しないでしょう。それは、相手がごく近い関係であることの表れでもあります。

つづく