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中国ビジネスマナー入門 2010 その36 残ったごちそうは打包(ダーパオ)する May 17, 2017 (Wed)

2010/10 初掲載

中国では、個人的なつき合いにおける招待の際も、余るほど注文しますので、そうすると、必ず残り物が出ることになります。この場合は、招待した側がお客にお持ち帰り(打包)を勧めるのがひとつのマナーです。その意味では、初めから「おみやげ」分を含めて注文するようなものです。

大小に関わらず中国のレストランには、必ず持ち帰り用の容器が用意されていて、従業員に声を掛ければ、適当なものを詰めてくれます。「打包」は食べ残しを包むという意味で、みんなが箸でつついたものを持って帰ってもらうことも、まったく失礼にあたりません。

ただし、残り物を持ち帰ってもらうのは、親しい間柄に限ります。どんなに余っても、ビジネスの間柄=宴会ではしません。

内々での食事の際やひとりで食事したときも、余れば当然、持ち帰りましょう。中国では、招待客への敬意を表すためにあり余るほど注文しますが、実は、お店の人に対しては、残すのは失礼と言われています。中国人はごくふつうに持ち帰っていますし、打包してもらうことは、決して意地汚いことではないのです。

それから、どちらが支払うにしても、お昼など、仕事のあいまにとる単純な食事、つまり接待(会社)や招待(個人)ではない食事では、余るほど注文する必要はありません。食べきれる量でいいのです。そのあたりは、中国人も実際的です。

親しい同僚や気の置けない友人とささっと済ませるという場合には、それぞれ麺ものを一品ずつ注文というのも普通のことですし、ごはん(中国では、子ども茶碗のような小さなお茶碗に、仏様のお供えのように山盛りになって運ばれてきます)片手に、こってりしたおかず一つを二人でつついている光景もよく目にします。

このように、実用的な食事と接待・招待とでは異なるのです。

つづく