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中国ビジネスマナー入門 2007 26 能力を信頼すとも人を信用せず March 7, 2017 (Tue)

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2007/04 初掲載

100%独資の現地法人を設立し、その総経理も務めている人が、力を込めて言いました。「私は、中国人を信頼はしますけど、一生、信用はしませんよ」と。これから「中国人」を雇い、事業を開始しようというのに、です。

その人ともう一人の担当者は、これまでに何度も中国に赴き、様々な準備を進めてきました。そして、日本語ができて、彼らの通訳&片腕となる中国人を雇うことになったのです。「このあいだも行ってきたんですがね。胃が痛くなりましたよ」と続けます。

その「中国人」はこう言ったのだそうです。「私は、日本のやり方のほうが合います」と。

このとき、私たちは、思わず顔を見合わせました。「日本のほうが合うという中国人ほど、怪しいよね」と。日本語に堪能な中国人には、中国語のできない日本人に近づき利用しようとする人間が、あまりにも多いからです。

その総経理は、たぶんドラマの台詞を借りて、その中国人の能力は信じて仕事を任せるが、人間としては信じられないと言いたかったのでしょう。そして、そこには、信用していないけれど、その中国人を頼みにするしかない、というあきらめが感じられます。

私たちのLLPの北京事務所(2010年1月に現地法人化)は、11年前の中国滞在時から親交を温めてきた地元の中国人を総代表(2010年1月以降は上記現地法人の監査役)としています。お金持ちでもなく、政府関係の人間でもない、ごく普通の北京の庶民です。彼とは、日中の文化の相違に根ざした考え方や感覚の違いから、ときには歩み寄りができなかったり閉口してしまうこともありますが、私たちは全面的に彼を信用しています。

彼は、こちらの意図・目的に対し、中国でそれを果たすためにはどうしたらよいか、という観点に立って動いてくれます。また、様々な場面で、中国人の考え方、もののとらえ方についておしえてくれます。彼は、私たちのために中国とのセコンド役 =橋渡しをしてくれる人物なのです。もちろん、お金に関しても安心して任せることができます。これが、中国人を「信用する」ということです。

日本の中国進出に欠けているものは、まさにこの「橋渡し役」であって、多くの日本企業が資金や技術、また志や情熱はあっても、やがて中国と中国人に疲れ果ててしまうのは、この橋渡しをしてくれる人物に恵まれず、本当のことがなにも見えないまま、中国人のやり方とペースに翻弄されてしまうからです。

お金よりもコネよりも、言葉よりも商習慣よりも、法律よりも手続よりも、中国ビジネスに求められるもの。それは、「人」です。

つづく

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