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中国ビジネスマナー入門 その21 いざ宴会! January 30, 2017 (Mon)

2000/12 初掲載

  1. 滞在日程によって宴会や食事会の内容・回数も異なってきますが、滞在中、まず中国側の招待を受けることになります。お客をもてなすことは中国人の礼儀です。その招待は素直に受け、滞在期間に余裕のある場合は、お返しの宴会または食事会を設けましょう。
  2. 主催者が日本側の場合、会場はあくまで中国側の好みに合わせましょう。しかも、ランクの高いお店を選ぶことが相手に対する礼儀と敬意となります。となると、やはり高級な中国料理が適当ということになるでしょう。また、必ず個室を予約しましょう。
  3. お酒の飲めない人は、正直にその旨を話しましょう。お酒が飲めても強くない人は、下戸で通したほうが無難です。その代わり、お酒に強く決して悪酔いしない「宴会要員」を用意しておきましょう。また、酒癖の悪い人はけっして出席させないことです。宴会は信頼関係を築く大切な場です。酔った勢いで相手の話を聞かなったり、あるいは中国人の悪口を言ったり、中国人にとって触れてほしくない話題を持ち出したらおしまいです。
  4. 中国側は、会議には決定権を持つ偉い人は出席しないものですが、宴会には出席します。また、宴会では、決定権を持つ者同士、担当者同士、つまり同じ立場・地位の人同士が隣り合わせに座ります。
  5. 円卓でも席順はあります。この席順は非常に大切です。一番奥の席が上座で、上座にはホストが座り、その右に第一ゲスト、ホストの左には第二ゲストが座ります。通訳は第一ゲストの右隣に座るのが通常です。
  6. 挨拶は、主催者側のスピーチ⇒乾杯⇒ゲスト側のスピーチ⇒食事というようになります。
  7. 取り箸がある場合もありますが、中国ではたいてい、自分の箸で相手にも取り分けます。これが習慣であり、親しみの表現でもありますので、日本人的な潔癖な考えは持ち込まないことです。
  8. 最初の料理が運ばれてくると、ホストがゲストに料理を取り分けるか、「どうぞ」と言って食事を勧めます。それまでは、ゲストは箸をつけることができません。また、ゲストが箸をつけないと、ホスト側の社員はいつまでも食べられない状態になってしまいます。料理を、ゲスト側がホストに取り分けることはしません。宴会は、ホストがお酒と料理を振舞うものだからです。
  9. 乾杯は、白酒(足つきお猪口)、紹興酒またはワイン(足つきグラス)で行います。ビール(タンブラー)はお酒の範疇に入らず、ジュース類と同じ扱いで、乾杯には使いません。お酒は、全員での乾杯以後は、相手を誘って「乾杯!」と言って飲むのがマナー。誘われた乾杯を断ることや一人でマイペースで飲むのは失礼となります。ただし、ビール、ジュース類は自由です。
  10. 「乾杯」の際には、自分のグラスを必ず相手のグラスよりも低い位置で合わせましょう。中国では、それが相手に対する敬意となります。乾杯のグラスは飲み干すのがマナーです。(ただし、「随意」と応じて飲み残すこともできます)また、お酒を注ぎ合うことはしません。目上の人にお酒をついでもらうこと、目上の人にお酒を勧めることはマナー違反です。お酒のサービスは服務員に任せます。
  11. 本音の商談といっても、宴会では、会議・交渉の続きをテーブルを挟んですることは無粋です。世間話や家族の話など、当たり障りのない会話から入っていき、仕事の話題は、乾杯が済み食事も進んで、少し気分がほぐれたところで、隣り合わせのホスト側とさりげなくポイントを押さえて持つ程度にしましょう。ただし、格式の高い宴会では、仕事の話を持ち出すのはマナー違反です。
  12. デザートを食べ終わった後、ゲスト側がお礼の挨拶と乾杯をし、それを受けてホストがスピーチしてお開きとなります。おみやげのある場合は、このときに渡しましょう。

つづく