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勇気百倍・元気の出るWEBLOG

「語学なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ」 その4 July 31, 2013 (Wed)

好きこそものの上手なれ

中国でなにより大切なのは、中国や中国人を「オモシロイ」と思えることです。中国ビジネス始めるのに、言葉が達者であることは絶対条件ではありません。言葉の先にビジネスがあるわけでもなく、日常会話の先にビジネス会話があるわけでもありません。言葉はあくまでも脇役であり、道具です。理解し合いたいとか、この目的を果たしたいという思いに言葉がついてくるのです。ですから、言葉は初級だってOKです。あとは、現場で当たって砕けろです。

大連の日系ホテルでのこと。朝食のバイキングに行きますと、まだ6時過ぎだというのに、フロアには大勢の勤勉な日本人客。レストランの従業員は皆、英語ができるのですが・・・

「いまね、おもしろいもの見たよ。あの従業員にね、さっき、日本人支配人が、『遊んでないで、スプーンやフォークを重ねておけ』っていうような小言を英語で言ってたんだけどね。支配人が向こうに行ったら、『(あっかん)べー』ってやってるの(笑)」

お皿を持って戻ってきた私に、りなちゃんがおもしろそうに言うので、その背の高いすらっとしたボーイッシュな女の子がお皿をさげに来たときに、(中国語で)聞いてみました。

中国では英語ではなく中国語で話すべし

「あのグレーのスーツを着たあなたたちのボス、中国語話せないの?」「たしか・・・話せるはずですが(笑)」「でも、それだったら、どうしてあなたたちに英語で話すんでしょうねぇ?」「さあ」彼女は苦笑します。

ここは中国で、従業員も中国人。下手でもいいから、中国語でこそーっと注意したら、たぶん、彼女も言うことを聞くでしょう。

中国でもう一つ大切なこと。そう、それは、中国人を尊重するということです。たとえズーズー弁でも、カタコトでも、りなちゃん式日本語中国語でも、日本人が中国語を話すということそのものを中国人は喜び、驚き、ほめ、評価します。中国人には、中国語でコミュニケーションをとることが尊重につながります。それは、きっと、一歩中国人に溶け込むということでもあるのですね。溶け込もうとするよそ者を、彼らは拒みません。

中国ビジネスで最も大事なことは、自分のために動いてくれる人がどれだけいるか、どれだけ中国人を意のままに動かせるかです。そして、中国人を動かすのは語学の「力」ではありません。