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私の周りには反日はありません 中国カントリーリスク解消のヒント その2 August 29, 2013 (Thu)

ワタシは「ミシミシ」じゃないんだけど

建外SOHOのエレベーターで乗り合わせた隣の撮影会社社員。満員のエレベーターで、私に「ミシミシ」。ミシミシとは「メシメシ」のことです。日本鬼子(日本人への最大級の蔑称)=日本軍人の出てくるTVドラマで覚えたのでしょう。「ミシミシじゃないよ、メシメシだヨ」と発音を直してあげる私。今度会ったらおしえてあげましょう。「メシ、メシだけじゃないよ。日本男性は、メシ、フロ、ネルの三つだからね。ちゃんと覚えておいてね♪」

ウチの監査役、人民服着たほうがいいのでは? と思われるほどのバリバリの中国人。彼から初めておそわった中国語は、モチロン「マオツートン(毛沢東)」。彼の家に呼ばれてごはんしていたとき、「まりつ(麻里子)、これ見てみなよ、おもしろいから」と笑って指差したのが、例の日本軍の出てくるTVドラマ。なんという無神経さ、なんという無礼さ。私、その日本鬼子なんですけど。でも、怒ってはいけません。彼らにとって日本鬼子のドラマは、水戸黄門のようなものですから。それはそれとして、軽~く受け流すことが大事です。

ワタシのコミュニケーション術

一番番頭はめったに北京には来ないので、現地では基本、ひとりもしくは中国人と連れ立って歩いている私。現地スタッフや仕事関係、様々な職種の地元ピープルや、ときには、さっき知り合ったばかりの不動産屋のお兄さんと話し込んだり、バイク(電動自転車)の後ろに乗せてもらったり。いろんなお店や配達の人、お掃除の人、水道点検や営業に来た人ともおしゃべりを楽しみます。私の行動テリトリーは地元中国人とほぼ一緒。そして、友だちの友だちはまた友だちになります。

せっかく現地にいるのです。世界一おしゃべり好きの中国人と一期一会を楽しまない手はありません。ありとあらゆる中国人と話していて私の思うこと。それは、日本の製品や文化、地理、日本人に興味のない中国人は、まずめったにいないということです。みんな、日本について聞きたくて、知りたくてたまらないのです。

何度通ってもニコリともしないお焼きのお店の男の人。私がしばらく顔を見せないと、「日本に行ってたの?」と話しかけてきます。「いつ北京に帰ってきたの?」と。彼らはみな、私に対して、「北京に帰ってくる」という言い方をするのです。前からの知り合いも、知り合ったばかりの人も。私は日本にいる時間のほうが長いのですが。

欲張り、見栄っ張りだけが彼らの特技ではありません。相手の目を見ただけで、その善・悪や心中を見透かす中国人。争いの歴史を通して命に刻まれた本能です。警戒心も蔑んだ心も、彼らには見破られてしまいます。そう、中国という懐に素直に飛び込む私の周りには、反日はないのです。