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中国ビジネスマナー入門 2008 その4 ここは銀行?それとも刑務所? March 13, 2017 (Mon)

2008/04 初掲載

日本人が中国の銀行に行くと、きっと、その威圧的な雰囲気に閉口してしまうことでしょう。内部は、たいてい薄暗くて陰気です。窓口は、上から下までプラスチックの柵で仕切られていて、刑務所での面会の場面さながら、わずかに開けられた下のすきまから書類やお金を滑り込ませてやり取りします。

銀行員はきちんとスーツを着用していて、男女共に、ほとんどたいてい、非常に無愛想で威張っています。中国では、銀行員はかなり高級な職業ですし、給料もいいのでそうなりがちなのでしょうが、サービス業の自覚と無縁なのは、銀行員も例外ではありません。自分たちは選ばれた人間なのだというくだらない自尊心が、彼らのつんと持ち上げた頭のてっぺんから漂ってきて、いやな気分にさせられます。

銀行の外へ出ると、迷彩服を着た男性三人が、いきなりこちらに大きな銃口を向けてくるではありませんか!現金輸送車を前に、動くな、近づくな、道をあけろということなのでしょう。動いたら、本当に撃たれるに違いありません。その瞬間、同行者(日本人)が、一眼レフのデジカメを首から下げたままなにげなくシャッターを押し、その音が彼らに聞こえやしなかったかと、私は一瞬、心臓が止まりそうになりました。「世界報道写真展」の報道カメラマンじゃあるまいし、銃殺刑を賭けてまですることか~、と思わず抗議。

まだまだ貧しくて悪質な犯罪も多い中国では、このように、銀行へ行くと、不愉快かつ恐ろしい思いをすることになります。こちらはお客ではなく、犯人扱いです。サービスではなく、施しを受けている感覚です。お客に人権などありません。

とはいえ、中国の銀行の預金高は相当なものに違いありません。だって、中国人はお金も貯金も大好きですし、貯めることの天才ですから。貯蓄術は、中国人から伝授してもらうに限ります。

つづく