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無料翻訳サイトで機密情報タレ流し 翻訳ソフトもスキルがなければ使いこなせません その2 February 25, 2015 (Wed)

日本語から外国語へ翻訳する場合、翻訳ソフトはやめたほうがいいかも

驚いたのは、固有名詞や個別データまで含め、日本語メールをまるごと無料翻訳サイトにぶち込んでいるという「アナタ任せ」具合。機械翻訳に対する利用者の知識のなさ・・・イエ、純情ぶりにびっくり。翻訳ソフトは、単語はそこそこ訳してくれるものの、文の流れごとは期待できない場合がほとんどです。表意文字(漢字)+表音文字(かな・カナ)の日本語と表音文字オンリー言語との自動互換性の限界でしょう。ですから、ネット上には、チンプンカンプンな海外の日本語訳ニュースが流れていたりします。

筆者は、英語の翻訳ソフト(購入したもの)を使うことがあります。その際、自分のイメージする正しい英訳に近づけるため、曖昧言語である日本語をロジカル言語である英語風に(主語・目的語をくどいほど加えた不自然な、読点や副詞の置き所にも注意した日本語にして)記述⇒出てきた英訳をチェック、を納得いくまで繰り返すのですが、かえって面倒で、この作業って英訳?日訳?みたいな(笑)。機械翻訳は、その言語に対する基礎知識(利用者自身によるチェック機能)がなければ使いこなせません。

筆者の場合、中国語は「ごりごり」書き起こす

中国語メールや書類は、中国語でダイレクトに作成しますが、単語・文法・言い回しともに頼れるのは、古典的「辞書」か「辞書ソフト」です。そのほか、現地弁護士用の書籍、国家通達、法律等から応用したり、中中辞書代わりに百度(パイドゥ)検索したり。

ビジネス上の考えや微妙なニュアンスを正確に伝えようと思えば、つたなくとも、自分の言葉で書くのがイチバン。連絡の類は、文法や言い回しが多少違っていたとしても、用件が伝われば、言葉はそれでヨシという割り切りも必要ですし、それが上達につながります。

中国人の書く日本語も文法や言い回しが「?」で、お腹を抱えて笑うこともありますが、言いたいことは十分わかります。機械翻訳や翻訳ソフトの精度が参考程度である現状からしますと、文章まるごと機械翻訳するのは「灯りなしに夜間登山」するに等しいです。

無理せず(?)英語で

英語が公用語のフィリピンの人や、銀行勤務のインドネシアの人なら、それなりに英語はできるでしょうから、現地語ではなく、まずは自分メイドの英文メールにするだけでも、意図しない機械翻訳のリスクはかなり減らすことができるのではないでしょうか。相手の母国語でのコミュニケーションはベストですが、自分自身がまったくわからない言語に訳そうとするから今回の事件のようになるわけで、ベストのつもりがワーストになるぐらいなら、ベターな選択で最悪を回避するのもひとつの方法です。