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もうひとつは、中国女子ファッションの選択肢の多様化と傾向の細分化です。
経済の発展とともにモノが増えれば、当然、ファッションの選択肢も増えます。以前は、カッコいい系は単にカッコいいだったのが、そこに、お金持ち的「洗練」がプラスされることもあります。単にカッコいい系とカワイイ系という分類だけでなく、少数派ではありますがシンプル系もいれば、さらに少数派ですが良識ある知的OL系も存在します。
夕方6時前。北京で最も乗降客の多い地下鉄「国貿」駅から建外SOHO方向に逆流していけば、思い思いのファッションに身を包んだ中国女子の流れに遭遇できます。
ただ、カワイイ系だろうがOL風だろうが、決しておとなしくありません。「オシの強さ」「ハデ」「カジュアル」抜きにはあり得ないのがこの国の女子の特徴です。村社会の日本、ファッションでも、なにかにつけ周りから浮かないこと、「人と同じ」を旨とするのが日本人ですが、中国人のめざすものはその逆です。日本以上にファッションの系統・傾向が細分化されている印象を受けるのは、流行だけでなく、「いかに目立つか」「いかに人の上をいくか」を追求する中国人の性格的オシの強さや、それを実現するための物欲・消費欲に根ざしているのだと思います。
最後に、中国ファッションのグローバル化、国内都市格差の縮小、ボーダーレス化です。
2007年ごろは、北京よりも明らかに上海がファッショナブルでした。中国ファッションの発信地は間違いなく上海でした。ですから、一応北京が本拠地の私としては、上海に行くとちょっと田舎者気分でした。けれども、2010年ぐらいから、同時期に北京⇒上海と移動しても、差を感じなくなりました。それ以降は、北京のほうが進んでいるかもしれないと感じるほどです。
ここ数年で、中国女性は本当にファッショナブルになりました。そして、中国の大都市と日本、世界都市の流行はほぼリアルタイムです。中国地方都市と大都市もほぼリアルタイムです。地方都市でも、大都市ほどの選択肢はなくても、総じて都会と同じものが手に入りやすくなってきました。この現象に貢献しているのは、海外大型店の国内展開、ショッピングモール以上に、ネット通販の浸透化です。
10年ぐらい前は、現地で中国人に見られることはありませんでした。現地中国人に言わせれば、ファッションや髪型が中国人とは明らかに違うということでした。けれども、いま、北京を歩いていてしょっちゅう道を尋ねられるのは、態度のデカさ(?)もあるかもしれませんが、やはりファッションのボーダーレス化、中国女子の進化が大きいと思います。
この夏(2013年)も何度か北京に滞在しましたが、こうして、中国女子ファッションのカワイイ化と多様化、国際都市間のボーダーレス化をしみじみ感じた加藤、これからはもう、中国モード・日本モードなんて気にせず、自分モードでいこうと決めています。けれども、少々のオシの強さはいつだって必要です。中国女子に呑み込まれてしまいますからネ。