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中国ビジネスは後ろ盾はずし人民に混じって—コレ中国ビジネス的鉄則也 June 25, 2014 (Wed)

北京を歩いていますと、しょっちゅう中国人に道を聞かれます。服装が中国人っぽいから?イエ、単に態度がデカイから?いずれにしても、ジモティーな匂いがするのでしょう。ちなみに、私の中国ファッションテーマは、「現地に馴染みつつ、現地と差をつける」です。

ファッション・服装の現地化

日本人であれば、中国の大都市では、現地中国人と同じような服装をして、街に溶け込むような気持ちで堂々と歩いていれば、黙っている分にはおそらく中国人に見られるはずです。その心がけは海外で自分を守るうえでも役立ちますが、中国ビジネスをしていくうえで実に多くのものをもたらしてくれます。

不思議なもので、中国語がどんなに堪能でも、中国在住何十年でも、中国人の思考回路がわかるようになるわけではありません。北京で、上海で、地方都市で見かける日本人ビジネスマン。ひっくり返りそうなぐらいそっくり返った後ろ姿からは、オレはおまえら人民とは違うんだぞビームが。ネクタイはずして中国式にラフにしたつもりでも、ひと目見て日本人とわかる日式パリッと風にスーツ着て、社用車で空港と現地を往復していたのでは、百年ビジネスしても、中国人の心が透けて見えてくることはないでしょう。実にもったいないことです。

中国では、政府役人も民間企業トップも、基本、カジュアルです。スーツやジャケットだとしても、たいていヨレヨレで幼稚園の上っ張り(?)、だいたいが、セーター、シャツ、Tシャツです。日本人並みにキマっている人は、都会のごく一部の人だけでしょう。誰もがファッショナブルでサマになっているのがイタリア男ならば、中国男はその逆が王道~。そんなお国柄ですから、特に洗練されていなくても、日本人男性のスーツ姿は浮きます。 日中戦争でも勃発したら、圧倒的に不利です。

そのうえ複数で行動したり、決められたテリトリーを送迎車で行き来していては、中国社会に対してバリアを張るだけで、自ずと中国でいちばん大切なものを遠ざけてしまいます。人民に混じることで見えてくるものの価値に気づかずに終わってしまうのかもしれません。

安全上もビジネス上も郷に入れば郷に従え

中国では、政府役人や権力者とのやり取り・駆け引きで見えてくるものも多いですが、ゴキブリパワー全開の一般人民こそ舐めちゃいけません。そこから学ぶものはあまりにも多いからです。そこは、無料の人民大学校です。通わない手はありません。

そこで提案です。たまにはスーツを脱いで、ハダカの自分になって(とはいっても服は必要ですので中国人のようにラフにして)、日本語のできる中国人もつけず、長距離バスや新幹線、タクシー、路線バスを乗り継ぎ、あえて自分の足で往復してみましょう。小さなトラブルは多少出てくるかもしれませんが、後ろ盾を背景に外側から眺めていたときには見過ごしていた様々なものが、一歩内側に入ってみることによって必ず見えてくるでしょう。

わざわざテマヒマかけて、苦労して(?)人民の中に潜入しようなどというのは、実にくだらないことのようでいて、アホな好奇心に基づくこのくだらない行動の積み重ねこそが、限定的範囲であったあなたの中国をみるみる広げていくことでしょう。ラクラク移動では、生まれながらにして商人である人民と渡り合うワザは身につかないのです。