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戦う日本人企業家のための
勇気百倍・元気の出るWEBLOG
日本ではレシートも証憑になりますが、中国では不可です。そして、なぜ小さなお店(や大家、会計事務所まで!)がファーピアオを出し渋るかと言いますと、発行すると収益が補足され税金がかかるからです。
とはいえ、こういうお店でも、「収据」「収条」といったレシートまたは手書きの受領証は出してくれるところも多数です。そして、これらは、地道にがんばれば、後でファーピアオにしてもらえることも多いのです。たとえば、合計100元以上になったらまとめてとか、毎週何曜日には会計士が来てファーピアオを作成してくれる、といった具合にです。大きなスーパーには、レシートをファーピアオにしてくれるサービスカウンターもあります。それを積み重ねていけば、帳簿と実際はかなり近づくはずです。また、こういった問題であれば、社内で現金出納帳をきっちりつけることで、実際の現金の動きは把握できます。
けれども、「若」の悩みはたいていより奥深いのが常です。たとえば、仕入先がファーピアオを出してくれないといった深刻な事態である場合も。仕入といえば、どんな業種であってもかなり大きな金額になるでしょう。通常、ファーピアオを発行しないとは考えられませんが、そうであったとしたら、3ヶ月分まとめてでいいから出せとか、ファーピアオと支払いは交換だとか、当然対策を講じるべきです。
ところが、それが経理担当従業員の怠慢あるいは仕入先との結託によるものだとしたら?これが、いくら分析しても、問題の抜本的解決にはつながらないであろう第二の理由です。たとえば仕入代金は3000元でも、「仕入先はファーピアオを出してくれない」わけですから、4000元ということにして、1000元をちゃっかりくすねて仕入先と山分けだって楽勝です。実態に基づかないB/Sを作成していますから、どこをどうひっくり返してみてもそれは出てきません。
つまり
というわけですが、この真っ暗闇からお日さまの当たるところへ抜け出る方法がないわけではありません。
たとえばこれがウチのひとつのやり方ですが、いずれにしても、中国ではお金(の問題)と人事(の問題)は切っても切れないということを、「若」の問題は物語っています。