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麻里子の麻は「麻煩(マーファン: 厄介)」のマー March 9, 2014 (Sun)

中国で、私がいつも恥ずかしく思うもの。それは、「麻里子」という自分の名前です。

父と母が争い、アミダくじの結果、母の考えた「麻里子」になったというなんともいいかげんな名づけられ方ですが、日本ではそう悪くはない名前だとは思います。ほめてくれる人もありますし、発音も字もまぁまぁ気に入っています。「Mari」なんとかという名前は世界中にありますし、その意味ではグローバル?

麻煩

けれども、中国ではコレはいけません。麻里子だけはいけません。どうせ「まりこ」なら、 真理子か万里子か茉莉子にしてほしかった・・・ 娘が将来、中国に携わるとは予想しなかったのだろうか?愚かな両親を何度恨んだことでしょう。

麻里子は、「まりこ」の中では最も日本語の発音に近く、「まりつ」⇒「マァリィツ(正確にはツはツとズの間)」となります。が、意味は最低です。

名前は?

「ちゃーとんまりつ」

字はどう書くの?

「加」是「加油(がんばれ)」的「加」(チャー シィー チャーヨウ ダ チャー)
「藤」是「花」的「藤」(トン シィー フォァ ダ トン)
「麻」是「麻煩(厄介、迷惑)」的「麻」(マー シィー マーファン ダ マー)
「里」是「万里長城」的「里」(リー シィー ワンリーチャンチョン ダ リー)
「子」是「孩子(子供)」的「子」(ツ シィー ハイツ ダ ツ)

でも、万里でなくてよかった

以前、ウチの現地役員が言うには、「麻里子的麻是麻煩的麻(まりつのまーは、まーふぁん(厄介)のまー)」だと。あまりにどんぴしゃりで、一同大爆笑。たしかに、私は、あの中国にあって、中国人にやられてしまうどころか、逆に、中国人たちに大迷惑をふりかけながら生きているからです。最初はみな、私をおとなしいと思うようです。けれども、たちまちのうちに、ウルさくて、手がかかって、そのうえやりたい放題の迷惑このうえない女とわかります。

それ以来、自分の名前を説明するにあたって、開き直って、「麻煩」の麻と名乗っているのですが(それ以外には、「麻婆豆腐」の麻ぐらいしかありません)。さらに開き直って、「加油麻煩子(ちゃーようまーふぁんつ: それゆけ厄介オンナ)」なんて名刺まで作ったり。

けれども、いまは思います。「万里子」じゃなくてよかったかもって。

どこかの政治家のように、中国生まれにちなんだ中国人ウケするような名前では、中国人に舐められます。中国人と渡り合うには、名前からして厄介なぐらいでちょうどいいのです。